第128章 有岡里穂が私を陥れた

試験会場。午前の試験が終わり、校舎の中から受験生たちがぞろぞろと出てくる。周囲を取り囲んでいた保護者も、すでにだいぶ散っていた。

会議を終えた有岡家の三兄弟も、息つく間もなく駆けつけてきた。西川安菜と同じクラスだという生徒にも何人か声をかけたが、受験生の大半が出てきても、安菜の姿だけが見当たらない。

「どういうことだよ。試験、もう終わっただろ? 安菜、なんでまだ出てこねえんだ?」

有岡健太が校内を覗き込みながら、ぶつぶつとこぼす。

「さあな……里穂も見てない」

有岡哲哉は少し離れた場所に移動し、校門から出てくる一人ひとりを目で追い続けた。

有岡隼人は腕時計をちらりと確認する。

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